道しるべ

聖徳太子、 十七条憲法

われ かならずしも聖(ひじり)にあらず

かれ かならずしも愚(おろか)にあらず

ともに 凡夫(ただびとのみ)

花まつり

四月八日はお釈迦様の誕生日、仏生会(ぶっしょうえ)である。この日を世に広めようと「花まつり」というようになったのは、明治から後のことである。

奈良・東大寺、当時の日本中のお寺の総本山には、40センチ位であろうか、ふっくらとして豊かな顔立ちに笑みをうかべ、童形ながら堂々とした国宝の誕生仏とそのたらいがある。天を指し地を指した、さっそうとしたお姿である。とすると、日本に仏教が伝来してまもなく、仏生会がいとなまれていたことがわかる。

数多い人間の顔の中で、おもわず「まぁ」と声をかけたくなる、手を伸ばしてそっと触りたくなる顔、それは嬰(やや)の顔、幼児の顔であろう。この顔を見て、腹を立てたり、不愉快になったりする人はまずいない。邪心のない表情だからである。「和顔」(わげん)そのものといえる。この誕生仏に参って、当時の人々は何を受け取ったのであろうか。生ぐさいもののさしせまっている今、このみ仏は、私たちの忘れかけているものを、指さしておられるような気がする。

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