おろかさ

もと、京大総長の平沢 興先生が、つぎのようなことをおっしゃった。

『愚かさには無限のひろさがあり、そしてまた無限の要素がある』と。まことに愚かさには、はかり知れないちからがあるといったらいいすぎでしょうか。わからないということが、ほんとうにわかったところに、宗教の世界があるのです。

人間は、あんがいわからないことを、わかったつもりでいるのではないでしょうか。わかっていることと、わかっているつもりでいることとは、まったくちがいます。大地にひれふしたすがた、学問してなお、おがめる世界、ここにほんとうの世界があるといわねばなりません。

愚かということは、低能児ということではなく、それは世界のようにひろく、なんでもかんでもうけいれるような、無限の空間があるといったらよいでしょう。

高木 昭良

↑このページのトップに戻る